やさしいタップダンス

 昭和62年2月に成美堂出版から発行された「やさしいタップダンス」著者は笠井博氏。定価720円。下半身の写真入りでステップを教える典型的な教則本です。各章の間にタップの歴史についてのエピソードが載っている。この本について何の文句もございません。僕が注目したのはレオタードなんです。1980年代といえばジャズダンスブームの時代でした。プロのダンサーを目指すというより、健康と美容を兼ねてという感じで、運動不足のOLや主婦がカルチャ−センターに通って汗を流すようになった頃です。たぶんレッスン事体よりも「キレイなレオタードを着たセクシーな自分を鏡に映すのが楽しみ」というのがブームの本音だったような気がする。そんな女性たちがレッスンにも慣れてきたころタップダンスを始めるパターンが多かった。教える方もタップだけよりジャズダンスのが商売になるから両方教える先生やスタジオが多かった。(ホントはタップダンサーなのに、なんちゃってジャズダンスを教える先生、ホントはジャズダンサーなのに、なんちゃってタップを教える先生というのが結構いた。)そんなわけでタップのクラスにもこのレオタードファッションが流れ込んで来たわけです。ルーズソックスの前身であるようなレッグウォ−マ−も必需品でした。しかし何時頃からかレオタード姿は減少し、最近ではまず見かけなくなりました。いても黒など地味な色で、下にトレーニングパンツなどを着たり、上もTシャツを着たりして、露骨にレオタードになる人はいなくなりました。そんなことすら気にも止めず時は過ぎていった。そして先日古本屋でこの本を手にした時、表紙を見てキョーレツなインパクトを感じました!以前はごく普通の光景だったのに、今見ると「タップやるのになんでこんな格好してるのだろう?」と思ってしまう。まるでアルバムから、たのきんトリオの時代にパーマをかけた自分の写真が出てきてしまったのと同じような感じだ。この本を入手するためレジへ出すのにちょっと勇気がいりました。さて10年後はいったいどんな格好してタップをしているのだろうか?ファッションはくり返すから、また色とりどりのレオタードのおねえさんがお尻をつきだしてプルバックの練習している姿が見れる日が訪れるかもしれない。

注(表紙の女性の方たちを中傷したつもりはございませんのでご了承くださいませ。あくまでもファッションの事です。)

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