私のサンタボーイ

 1988年ポニーキャニオンから発売された本木雅弘、松下由樹主演のドラマです。「私をスキーに連れてって」「バカヤロー!」のプロデューサーの宮島秀司が製作、脚本、監督をしています。テレビで放映した物のビデオ化だと思ったら、初めからビデオ販売の為に製作されたドラマでした。モックン演じる榊原冬馬が松下由樹演じるスキューバーダイビングのインストラクターに一目惚れして、クリスマスイブにデートする約束までこぎつける。そして定食を出すスナックのような店で、モックンと同じさばの味噌煮定食をいつもたのむ女性に声をかけられ、田舎に帰る前の思いでにイブにデートしてくださいと言われ、つい了解してしまう。悪い事は重なる物で、故郷の博多から、幼馴染みの昔の恋人がイブに上京してくることになり、モックンはトリプルデートをこなさなければならなくなるという、コメディドラマでございます。

 初め相手にもしていなかった松下由樹だが、仕事の帰り道にモックンが待伏せして強引にアプローチしてきた。後を追ってこなくなったと思ったら、突然目の前にゴーグルを付けてオチャラけて登場、おもわず笑い出して彼女が心を開いた次の瞬間、渋谷のスペイン坂で二人がトップハットに燕尾服で踊る空想シーンになります。

 この振付をしたのがタップインの加藤邦保先生でした。加藤先生は昔はテレビ番組や芸能人の舞台などの振付の仕事も沢山引き受けたみたいですが、あまりいい思いをしたことがないらしく、そういう仕事の思い出話しになると、ホントにうんざりするような事を聞かされます。先日スタジオに顔を出した時、僕がこのビデオを手に入れて見たと言うと「やめろ〜!」て半分冗談で僕からビデオを取り上げようとしました。この時の撮影の話しを聞くと、とにかくまわりのスタップの方たちがすごく良かった事、モックンと松下さんがとても真剣に取り組んでくれたと話してくれて、意外にも加藤先生はとても気持ちよく仕事ができたようです。撮影は実際に渋谷のスペイン坂で夜中から明け方にかけておこなわれ、加藤先生といっしょにタップインの保戸塚千春さん、川村隆英氏も現場でお手伝いしていたらしい。階段で踊る振りなので、振付もリハも当日現場でおこなったというからスゴイ。松下さんはタップダンサーだったそうですが、モックンはほとんどタップ未経験だったらしく、さぞ大変だったでしょう。それでも燕尾服の立ち姿はけっこうイカしている。二人が階段を登ったり降りたりし、時にアステア&ロジャースのようにジャンプしたり、けっこうオシャレな振りだと思います。先生が「ただ音楽がねえ....」と言っていた。たしかに打ち込みの安っぽい、けしてタップにあうという曲ではなかった。まあ文句を言い出したら、二人の振りも決してそろってはいないし、スペイン坂はガムなどがこびりついていて、あまりロマンチックには見えない。ビデオドラマで時間も予算も限られていたでしょうけど、二人に十分なリハーサル期間を与えて、オーケストラの演奏で、綺麗な白い階段のセットで撮影できてたら、古いハリウッドミュージカルの様にさぞ素敵なシーンになったことでしょう。ともあれモックンのタップが見れるという点で貴重なビデオです。

 僕はこのテープをビデオ屋のバーゲン品の山の中から発見。500円で買いました。Yahooのオークションなどでもけっこう出品されてることがあります。タップシーンはこの場面だけです。

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